AIRD(Augmented Impulse Response Dynamics) Preampについて
GT-1000のアンプシミュレーターはGT-100までに使われていたCOSMではなくBOSS独自の最新技術、AIRD(Augmented Impulse Response Dynamics)を使っています。下記はBOSSのウェブサイトからの引用です。
アンプ・サウンドの設計コンセプトTube Logicをもとに、AIRD(Augmented Impulse Response Dynamics)という革新的な技術を開発。この技術により、デジタル・プロセッサーでは実現不可能とされていた、アンプ全体の相互作用によって生まれる複雑な動作を、ギター・アンプ単体からフルレンジのサウンド・システムに至るまで、どのようなセットアップにおいても再現する、常にリアルで音楽的なレスポンスとサウンドを得ることができる、次世代のアンプをGT-1000の心臓部に搭載しました。
https://www.boss.info/jp/products/gt-1000/
前回、各環境に合わせたセッティングの一例としてアンプに直接つなげて音を出すセッティングを説明しましたが、ここではもう少し踏み込んで解説していきます。
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AIRD OUTPUT SELECTによって何が変わるのか
簡潔に言うと、
- キャビネット・マイクシミュレーターのオン・オフ
- 出力先のアンプ・キャビネットに合わせたのAIRD Preampの補正(EQ補正ではない)
以上の設定がAIRD OUTPUT SELECTによって変わるようになっています。
補足:AIRD PreampをOFFにして使う場合は、AIRD OUTPUT SELECTの設定で出音が変わることはありません。
AIRD Preampをオフにした時の注意
AIRD Preampをオフにしてもスピーカー・マイクシミュレーターは表示されたままです。一見、これはプリアンプのシミュレーターだけオフにしてスピーカー・マイクシミュレーターはオンの状態に見えます。
実は違います。プリアンプをオフの状態でスピーカー・マイクシミュレーターのパラメーターをいじっても全く反応しません。しれっとオフになっているようです。これは分かりにくい…非表示にしてくれてもよかったのに。
AIRD OUTPUT SELECTを各種アンプのINPUT、もしくはRETURNに設定した場合
JC-120/INPUT・JC-120/RETURNなどのアンプタイプ×INPUT・RETURNに設定した場合は、出力の最終段にあるマイク・スピーカーシミュレーターが選択できなくなっています。実際にギターアンプにつないで音を出すことになるので、キャビシミュは使わないということですね。
また、INPUTにした場合は実際に使うアンプのプリアンプとパワーアンプを経由するので、AIRD Preampで作り込んだ音を再現するような補正が入るようです。
GT-1000の説明書には「アンプインプットにつなぐときはアンプの音がフラットに出るようにゲイン・EQ調整をしてください」的なことが書かれていますね。
RETURNの時はプリアンプの影響はないのですが、パワーアンプの違いがあるのでその補正が入ります。
LINE/PHONESとRECORDING
この2つは、プリアンプ・パワーアンプ・キャビネット・マイク全てをGT-1000のシミュレーターで再現します。なので間違ってもギターアンプにつないでこの設定にしないようにして下さい。PAにつなぎましょう。
LINE/PHONESではマイクの種類・位置・レベル調整が出来ます。RECORDINGではそれらに加えてキャビネットの種類も変更することが出来ます。かなり音が変わるので自分好みの設定を探しましょう。これらの設定はパッチ毎に保存されます。
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